DOS/V解体新書 ネットワーク編 (MN128-SOHO)

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MN128-SOHOを使ったLANの接続
 
LAN接続の準備
まず、接続する二つのネットワークの設定を確認します、今回はWindowsの端末をメインで使うことを考えたので、Windowsのネットワークの設定をします、HOSTS/LMHOSTSWindowsNT WINS Serverのどちらかを選択して設定します。
1.WINS Windowsデスクトップのネットワークコンピュータにルーターの先のコンピュータ名を表示させるためには、WindowsNTWINS Serverが必要です、ただしWINSを使用するとブロードキャスト要求がルーターを越えることができるようになり、ブロードキャスト要求のたびに通信が確立して通信コストがかかるため今回は使用していません。
2.LMHOSTS
  / HOSTS
WINS Serverが存在しない場合は、コンピューター名の解決はすべて、HOSTSLMHOSTSから参照されます、このため両方のLANに接続されたすべてのコンピューターの情報を全てのコンピューターに書いておく必要があります、またネットワークコンピュータにルーターの先のコンピュータが表示されないため、ルーターの先のリモートのコンピューターを参照するときには”\\コンピューター名”と指定します。
3.TCP/IP 今回プロトコルはTCP/IPのみを使いました、理由はネットワークの負荷を軽減するためと、UNIX Server(Linux)との相性からです。
MN128-SOHOのIP設定
MN128-SOHOのIP設定を変更します、まずブラウザーを立ち上げて設定画面を表示します、MN128-SOHOのデフォルトのアドレスはhttp://192.168.0.1です、変更してある場合はそのアドレスを指定します、メニューが表示されたら詳細設定のIP設定を選びます、2台のMN128-SOHOそれぞれに設定を変更します、設定のサンプルとしてMN128-SOHOの設定例を参考にして下さい。
・本装置のIPアドレス/サブネットマスク長
  MN128-SOHO自体のIPアドレスとサブネットマスク長を指定します、ネットワークであいているIPアドレスを指定して下さい、サブネットマスク長はビット数で指定します、サブネットマスクが255.255.255.0の場合24になります、設定後にMN128-SOHOを再起動してください。
(Subnet Tokyoの例:172.16.3.128/24
・ブロードキャストアドレス
”全て1”を指定して下さい。
・DHCPサーバ機能
DHCPを使うと自動的にIPアドレスを割り当てることが出来ます、ただし今回はすべてのIPアドレスを自分で決めるのでDHCPは使いません。
 開始IPアドレス/個数
DHCPを使わないので省略
 ドメイン名
DHCPを使わないので省略
 リース時間
DHCPを使わないので省略
・AutoDNS機能
ONにします、ONにしていると、インターネットなどに接続するときにプロバイダーのDNSのアドレスを自動で認識します。
・LAN側ネームサーバアドレス
AutoDNSをONに設定したので、省略します。
・ローカルアクセスサーバ機能
OFFにします、MN128-SOHOにイーサネット接続できない場合はONにします。
 DTE側IPアドレス
ローカルアクセスサーバ機能を使わないので省略
・リモートアクセスサーバ機能
相手先からのリモートアクセスを受け付けるのでONに設定。
 リモートIPアドレス
接続してくる相手先に割り当てるIPアドレスを設定します、”・本装置のIPアドレス/サブネットマスク長”で指定したアドレスと同じサブネットの空いているIPアドレスを指定します。
(Subnet Tokyoの例:172.16.3.129/24
・オプション
MN128-SOHOのルーターとしての機能を設定します、多少複雑なので、Subnet TOKYOの設定を例にとって説明します。
ip route 172.16.1.0/24/1 remote 2 auto
Subnet TOKYO(172.16.3.0)からSubnet SOKA(172.16.1.0)に接続要求が発生した場合に、電話帳登録#2によって自動接続を行うことを指示します。
”172.16.1.0/24/1”はそれぞれ、Subnet/SubnetMask/Metric を示しています、Metricは経由するGatewayの数です通常は1のままで問題ありません。
”remote 2”の2は電話帳登録の番号を意味しています、電話帳登録は後で説明します。
”auto”は自動接続することを意味します
ip route 0.0.0.0/0/7 remote 0 auto
Subnet TOKYO(172.16.3.0)からのデフォルトルートを設定します、デフォルトルートの先は電話帳登録#0によりインターネットプロバイダーを指定してあるので、この設定を追加することで自動接続を行うことができます。
デフォルトルートはクイック設定ではなく、必ず詳細設定で全てのルート設定が終わった後に追加してください、Metricは状況により変化するので7に設定します。
ip filter 10 pass out * * tcpest * 139 remote 2
MN128-SOHOにはWindows95/NTが行う定期的な通信によって予期しない自動接続が発生するのを防ぐために、あらかじめフィルタが登録されています、このためルーターの先のコンピューターにブロードキャストが通りません、”\\コンピューター名”でルーターの先のリモートのコンピューターに自動接続したいときに上記のフィルタを追加します。
”remote 2”の2はこのフィルタを追加したい電話帳登録の番号
(この設定を行った場合にコンピューターのシャットダウンに時間がかかることがあります、また”ファイル名を指定して実行”に”\\コンピューター名”でルーターの先のリモートのコンピューターを指定したまま終了すると、次の起動のときに自動接続します。)
ip filter 29 restrict out * * tcpfin * * remote *
ip filter 30 restrict out * * * * 137-139 remote *
ip filter 31 restrict out * * * 137-139 * remote *
ip filter 32 restrict out * * udp 137 domain remote *

上記の4行は出荷時の標準設定です、これは変更しません。
MN128-SOHOの接続/電話帳登録(接続側)の設定
MN128-SOHOのメニューの接続/電話帳登録のリストの#0〜#15の中で空いている番号を選択して設定を行います、この番号をIP設定のオプションの自動接続で使います。
2台のMN128-SOHOそれぞれに設定します、設定のサンプルとしてMN128-SOHOの設定例を参考にして下さい。
・相手先電話番号
  接続する相手先の電話番号を指定します。
(Subnet Tokyoの例:Subnet SOKAのMN128-SOHOの契約者回線番号)
・認証プロトコル
”相手先に合わせる”を指定して下さい。
 送信ユーザID
着信側のMN128-SOHOの電話帳登録で設定した受信ユ−ザIDを指定します。
 送信パスワード
着信側のMN128-SOHOの電話帳登録で設定した受信パスワードを指定します。
・相手先名称
接続/電話帳登録のリストに表示されるラベル名
(Subnet Tokyoの例:Soka-Dial
・ネームサーバアドレス
AutoDNS機能を使っているので省略可、ただし次の場合にはアドレスの指定が必要になります。
接続側のLANにDNSが存在していて、その上位DNS(forwarders)の設定にMN128-SOHOのIPアドレスが指定されている場合には、ネームサーバアドレスにDNSサーバーのIPアドレスを設定する必要があります。
(Subnet Tokyoの例:172.16.3.12
・通信チャネル
通信コストなどを考慮して、決めます、通常は”1B (64Kbps)”にします。
・接続モード
”LAN型接続”にします、端末型で接続した場合、接続を要求した側(電話をかけた方)のLANを接続された側がセキュリティ等の理由で参照できません、
・自動切断タイマ
自動接続をしてから、自動切断タイマで設定した時間MN128-SOHOにアクセスがなければ回線を切断します、自動切断タイマの設定時間はシステムの運用によって最適値が変わってきます。
(Subnet Tokyoの例:150
・コールバック発信
"なし"を指定します、接続先に通信料金を負担してもらう場合には”無課金”にします、この場合、接続先のコールバック許可を設定する必要があります。
(Subnet Tokyoの例:無課金
 折り返し電話番号
CBCPコールバック接続を行う場合に必要になります、今回はおたがいMN128-SOHOなので使いません。
・相手からの着信
接続側の設定では、”不許可”にします。
 受信ユーザID
接続側の設定では、必要ありません。
 受信パスワード
接続側の設定では、必要ありません。
・オプション
ここでの設定はありません。
MN128-SOHOの接続/電話帳登録(着信側)の設定
MN128-SOHOのメニューの接続/電話帳登録のリストの#0〜#15の中で空いている番号を選択して設定を行います、この番号をIP設定のオプションの自動接続で使います。
2台のMN128-SOHOそれぞれに設定します、設定のサンプルとしてMN128-SOHOの設定例を参考にして下さい。
・相手先電話番号
  接続してくる、相手の電話番号を指定します。 (Subnet Tokyoの例:Subnet SOKAのMN128-SOHOの契約者回線番号)
・認証プロトコル
”CHAP”を指定して下さい。
 送信ユーザID
着信側の設定では、必要ありません。
 送信パスワード
着信側の設定では、必要ありません。
・相手先名称
接続/電話帳登録のリストに表示されるラベル名、接続設定と同じにならないようにします。
(Subnet Tokyoの例:Soka
・ネームサーバアドレス
AutoDNS機能を使っているので省略可。 (ただしコールバックが設定されていれば、接続側と同様の設定が必要)
・通信チャネル
通信コストなどを考慮して、決めます、通常は”1B (64Kbps)”にします。
・接続モード
”LAN型接続”にします。
・自動切断タイマ
着信側からの自動切断は行いませんので、”0”を指定します。
・コールバック発信
"なし"を指定します、、接続先のコールバック許可する場合は”無課金”にします。
(Subnet Tokyoの例:なし
 折り返し電話番号
CBCPコールバック接続を行う場合に必要になります、今回はおたがいMN128-SOHOなので使いません。
・相手からの着信
着信側の設定では、”許可”にします。
 受信ユーザID
ユーザIDを設定します。
 受信パスワード
ユーザIDを設定します。
・オプション
着信側、固有の情報を設定します、Subnet TOKYOの設定を例にとって説明します。
remote 1 wanaddress 172.16.1.133
Subnet SOKA(172.16.1.0)からSubnet TOKYO(172.16.3.0)を接続した際のSubnet SOKA側のWANアドレスを指定します。
”remote 1”の1は、現在設定中の電話帳登録の番号を意味しています。
”wanaddress 172.16.1.133”の172.16.1.133がIPアドレスです、必ず空いているIPアドレスを使ってください。
remote 1 answer callback permit on
上記の一行で接続先からのコールバック許可を設定します、コールバック許可が必要な場合は追加して下さい。
接続トラブル
ネットワーク接続にトラブルはつきものです、今回発生したトラブルをここにまとめます。
1.MN128-SOHOの着信トラブル1
  ISDN設定のISDN番号*サブアドレスにサブアドレスが指定されていると、接続に失敗することがあります(網理由表示#21:通信拒否)、この場合MN128-SOHOのTA部で着信待ちをしないのであれば、サブアドレスを指定しません。
1.MN128-SOHOの着信トラブル2
  着信トラブル1以外の理由で、接続に失敗する場合(網理由表示#21:通信拒否)はMN128-SOHOのルーター着信部がハングアップしている可能性があります、今まで数回発生しましたが(ファームVersion1.11で発生)、この状態になったら残念ながら再起動するしか復旧方法がありません、ファームのバージョンアップで解消することを願っています。
最新のファームはB.U.G. Home PageMN128の部屋からダウンロードできます。
2.MN128-SOHOのアナログポートトラブル
  MN128-SOHOのアナログポートは通常の電話のポートとは電気特性が違います、モデム、電話、などの機器によっては正常に使用することができません。
この問題はISDN対応の電話回線自動切換機などを間にはさむことによって解消することもあります。
3.MN128-SOHOのTAコントロール
  LinuxなどのPC-UNIXなどでMN128-SOHOのDTEポートからTA部分を直接コントロール場合には、TAのイニシャライズを正常に行わないと、TAが正しく動作しません。
この場合MN128-SOHOではなく、MN128のマニュアルを参考にして設定します。