HARDWARE 実験編2

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外部ビデオ用VRAMの除去!
外部ビデオ用のVRAMを外してもPowerBookが起動するか実験してみました。
結果は問題なく起動しました(当然外部ビデオは使用できなくなります)、この調子で使わないチップを外していけば多少消費電力が減るかも?

PowerMacのVRAMはPowerBook5xxのVRAMと同じ?
PowerMac8500の中を開けたら、PowerBook5xxと同じVRAM KM428C256J-7が入っていました、同じチップを使っているんですね
さらにPowerMac8500用の拡張VRAMを買ってきたらTC528257J-70というVRAMが使われていました
基板のパターンはKM428C256J-7用と全く同じだったので、KM428C256J-7とTC528257J-70はコンパチのようです。

LCD用VRAMの拡張実験
まず拡張用のVRAMを用意します、上の実験などを参考して下さい。
拡張方法は今回も定番の親子亀方式でやってみます、ただし基板裏側のVRAMを親子亀にするとケースに収まらなくなるのでボトムケースに穴を空けます。
ケースの加工が出来たらVRAMを親子亀にして半田していきます、ただしRAS(14Pin)は半田をしないで起こしておきます。
接触不良になると後々の問題の切り分けが難しくなるのでハンダの量を大目にして半田します。
すべて半田が終ったら、接触不良の確認をするために、追加したVRAMのRASと元あったVRAMのRASを交換します。
まずは元あったVRAMの手前でパターンカットしてラッピングワイヤーでRAS信号を追加したVRAMのRASに接続します、元あったVRAMのRASはHi(+5V)にして動作停止状態にします(+5Vはクロックオシレーターの4番ピンから入力)
 
この状態で起動をかけてみて、なんの問題もなく使用できればとりあえず親子亀は成功です。
 
ここまでは成功したら、いよいよ追加したVRAMのRASをLCDディスプレーコントローラーである、CT65220に接続します、Toyokiさんの情報では、65220の66ピンはRASの可能性もある?とのことですのでここに追加したVRAMのRASを接続します。
 
そして起動してみたところ...ジャーン、起動音は鳴りました。
でもちょっと変、マウスカーソルを動かすと軌跡が黒く残る?
Welcome to Macintoshで止まる
機能拡張をインストールしないで起動したらなんとか起動はできましたが、カーソルの軌跡は残ります、しかも時々固まって動かなくなります。
 
結果としては、65220の66ピンはRASを出力していないのではないかとの結論になります、65220のデータが公表されていないのでこれから先は65220の遊んでいそうなピン全てを総当たりで試す必要があります。
(LCD用VRAMの拡張実験は実験に使用していたロジックボードを壊してしまったので現在中断しています)
 
この実験の報告はPHENiX Conversation Roomに投稿したものを修正したものです。

ロジックボード謎のROM
MotherBoardには27C256という小容量ROMの中では非常に有名なROMが付いています。このROMの内容を書き換えることで何か改造が出来ないかといろいろ調べてみました。
まず、Apple Developer Noteで調べてみるとロジックボード上のROMはイーサネット固有のID(MACアドレス)を保存するためのEtherID ROMではないかと推測できます。
しかし、MACアドレスが6Byteしか必要としないのに対して、27C256の容量は32KByteもあります。
では、残りのスペースにはどんな情報が入っているのでしょうか?そもそも27C256EtherID ROMではないのでしょうか?
これを調べるために、27C256をロジックボードから除去する実験をしてみました。
もし27C256にMACアドレス以外の情報が入っていなければこの部品をロジックボードから除去しても イーサネットが使用できなくなるだけで、PowerBookを起動することが出来るはずです。
 
そして除去実験を実行...結果は、まったく起動しませんでした、起動音すら鳴りません、LCDもハードディスクも無反応です、まるで電源がまったく繋がっていない状態のようです。
 
この結果から考えられるのが、次の3パターンです。
1.27C256は、MACアドレス以外のシステム情報が格納されている。
2.27C256EtherID ROMではなくシステムの他の情報を格納したROMである。
3.システムの起動時にはMACアドレスを確認しないと起動しない
個人的にはパターン1だと思うのですが、パターン3の場合だと今回の除去実験では27C256の実際の働きは確認できません。
もし、パターン1か2であれば、27C256にパワーマネージャーの情報やMachinIDなどの各種パラメータが保存されている可能性があります、この内容を書き換えることで新たな改造の道が開けるかもしれません。
内容を解析することはとても困難だと思いますが27C256は汎用のROMライターで簡単に読み書きすることが可能です。
まるで車のROMチューンみたいですが、車と違って変なデーターを入れてもPowerBookが爆発することはありません。多分、危なくないですから興味と知識のある方は試してみませんか
ちなみに27C256を除去したPowerBookは元に戻して現在は正常に起動しています。
この実験には一部 PHENiX Conversation Room で議論させていただいた内容も含めさせていただきました。

HandHeld vs PowerBook
現在のノートパソコンの基本となるスタイルを作ったと言われているAppleのパワーブックですがそれよりはるか以前のノートパソコンと言う言葉も無かった頃に ノートパソコンの祖先が登場しました、
HC-20(ハンドヘルドコンピュータ)と呼ばれたそのマシンはコンピューターの活躍の場をさまざまな分野に広げました。
左下の写真を押すとHC-20の解説に飛びます。
VS

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