HARDWARE 冷却編2

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ヒートシンクの強化 & ファンの増設 最終版
今まで行ってきた冷却対策では、常にファンが回っているため消費電力が多いのと、強力なファンなので音がうるさいのが問題でした。今回は、温度管理回路を使って吸入、排気のダブルファンをコントロールすることでこの問題を解決しました。
 

 
上の写真は前回作成した強化ヒートシンクに排気用のファンと放熱フィンを取り付けたところです。ファンは吹き出し口が一方向の特殊なタイプでフロッピーのスリットから排気します。放熱フィンは排気用のファンから効率よく放熱できるように、ピンの細いタイプをたくさん付けてみました。
 
ヒートシンク表ヒートシンク裏(ファン側)
 
マグネシウムフレームのファン部分のカットは前回と同様ですが、ドーターボードの右側の部分は空気が流れるようにさらに深く削ってあります、強度が心配ですが落下させない限りきっと大丈夫でしょう。
ファンの向きは前回と反対に吸入方向になっていて、ドーターボードに外気を導入します。
使用しているファンは静音重視でパワーはないので、排気ファンの補助として機能します。
温度管理回路はモデム用のボードが入る位置にセットしています。電源はモデム用のコネクターから5Vをとっています。
写真中央にある青い箱型の物体は半固定抵抗でファンが回転を始める動作温度を設定することができます。
この位置にあるのは、分解しないでも、ひんじのキャップをはずすだけで調整できるように考えてのことです。
写真では見にくいですが半固定抵抗の右上にあるのが、ポートカバーを閉めたときに吸入ファンを停止させるためのマイクロスイッチです。
温度管理回路とロジックボードの様子です、メンテナンスし易いように、ハードディスクの裏で薄型コネクターを使って接続します。
コネクターの一番右側の黒と白の配線は温度プローブに繋がっています。
写真右上のSCSIコネクターの部分にはコネクターが無くなっているのが見えますね。
本来モデムのコネクターがある場所にあるコネクターはイーサネットの10Bast-Tのコネクターです。
BlackBirdがスリープしているか調べるための信号をトラックパッドを接続するコネクターの左端の上のピンから得ています。(写真中央の赤い配線)
写真下の基板はAAUIと10Bast-Tの変換基板です。

温度管理回路・回路の説明
 
Q1 トランジスタ 2SA1015
温度とスリープからの信号により、スイッチングします
Q2 N-MOSFET 2SK3142 or 2SK2956
Q1の出力により、ファンをコントロールします。
R1 抵抗 10KΩ
Q1トランジスタへの電流を制限をします。
R2 抵抗 330Ω
ファンが回転開始する最低温度を決めています。
サーミスタの測定個所などの状況により180Ω〜680Ωの範囲で変更してください。
R3 サーミスタ 103JT-050(石塚電子)
温度測定を行います、CPU付近よりヒートシンク上部にセットした方が動作が安定します。
VR1 半固定抵抗 1KΩ
ファン回転開始温度を設定します。
R1の抵抗値にもよりますが、20℃〜50℃の範囲で設定できます。より広い範囲の設定をしたい場合にはR2抵抗を無くしてVR1を2KΩに変更します(調整精度は落ちます)
FAN1 5VのFAN
5Vの冷却用ファン、ダブルファンの場合には並列接続します。
0.1A前後の低消費タイプがベストです
VCC1 スリープ信号入力
ロジックボードから出力されているスリープ信号を入力します、この信号を使うことによって、スリープ中にファンは回転しません。
入力個所は写真参照
VCC2 5V入力
ロジックボードから5Vの電源を入力します
GND グランド
ロジックボードからグランドを接続します。

回路図作成には水魚堂オンラインの Bsch を利用しています。
5xx以外の機種にこの改造を応用する場合には抵抗値を変更するなどして調整してください。

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