HARDWARE キーボード編1

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キーボードのG3化!(他機種からのキーボード移植)
一件違和感のないこの写真、良く見るとキーボードがスケルトンのG3(PowerLabのP・T・K)キーボードが装着されているんです。
実はPowerBook500のキーボードのサイズはG3シリーズとほぼ同サイズで、G3のキーボードがばっちりはまります。
ただしサイズは同じでも、PB500とはコネクタ形状、ピンアサイン、キーマトリックスが異なっています。
今回は変換コネクターの作成とSyetemリソースの書き換えでG3キーボード(1998)のPB500への接続に成功しました。
確認してませんがPowerBook G4、iBookのキーボードもたぶん取り付け可能です。

※今までPowerBook 500、Duo、5300、2400、G3(1998)のキーボードを解析しましたが5300以降のキーボードではキーマトリックスが基本的に同一です。つまり、PB5300のG3キーボード化はシステムリソースの変更なしに解析結果(おまけ参照)に従って変換コネクターを作成するだけで簡単にできてしまいます。(羨ましい)
まだ解析していませんが、恐らく1400のキーボードもキーマトリックスは同じなのでPB1400のG3/G4キーボード化も同じように変換コネクターを作成するだけで実現出来ます。(キーボードを貸していただければ解析します...)

Step1 解析
 
まずはPB500のキーボードを3枚におろして配線を追いかけていきキーマトリックスを調べます。
PowerBook500 キーボードの解析(JIS)
 
次にロジックボードのキーボードコネクターにテスターをあてて、それぞれのピンが入力か出力かを調べます、それにキーボードの解析結果を合わせるとインターフェイスの仕様が分かります。
PowerBook500 キーボード インターフェイス(JIS)
 
そしてPBG3(1998)のキーマトリックスを調べます。
PowerBook G3(1998) キーボードの解析(JIS)
 
両方のキーボードの解析結果からインターフェイスの仕様が同じことが分かりました。残念ながら両者のキーマトリックスはまったく異なっているのでこの違いはSyetemリソースを書き換えて対応します。
PowerBook500とG3(1998)とのマトリックス変換
 
Step2 変換コネクタの作成
 

解析結果にしたがって、PB500とG3(1998)との変換コネクタを作成します。今回装着する、PBG3(1998)はフラットケーブルコネクターなのでこのメスコネクターが必要になります、秋葉原をちょっと探しても見つからなかったので、もったいないのですがPB500のFDDを壊して再利用しました。(小さい方のコネクターはQuantumの古いハードディスクから拝借しました。)
G3(1988)側のコネクターは左18pin、右15pinなので、用意した20Pinと16pinのコネクターとはpin数が合わないので右よせで使っています。
他のコネクターを利用する場合でもFDDとキーボードとの隙間がほとんどないので厚さに注意してください、またG3(2000)などのコネクターはフラットタイプではないのでFDDが存在すると収納が難しいかもしれません。(既にFDDを取り払っている方は問題ないですが...)
PowerBook 500-G3(1998) 変換コネクターの配線
 
Step3 リソースの書き換え
 
変換コネクターが完成したら、とりあえずG3キーボードを接続して起動してみてください。
powerキーはfnキーにアサインしています、control、shift、option、commandキーの位置はそのままです、ほかのキーの位置は複雑にシェイクされてますのでこのままではつかえません。
SystemリソースKCHRを見るとシェイクされたキーの位置を確認することが出来ます。この状態ですべてのキーが押せるか調べて下さい、もし押せないキーがあるようなら変換コネクターの接触不良です。
 
キー入力の確認ができたら、SystemリソースKMAP ID=0を書き換えてシェイクされたキーの位置を調整します、このときは元のキーボードに戻して作業して下さい。
KMAPリソースの変更
 
KAMPを変更したらSystemリソースROv# ID=1917にKAMP=0を追加します。
リソースを変更したSystemを元のシステムと入れ替えたら、MacOSを終了してキーボードをG3に取り替えて起動します、起動後キーボードの入力が正常に出来るようなら成功です。
 
※ここで変更しているデータはG3(1998)ASCIIとコンパチブルなパワーラボのP・T・Kに対応したものです、JISキーボードの場合とは一部異なっています。
※システムリソースの変更は危険ですResEditの使用法が分からないときは、いろいろなサイトで解説してるので調べてから行ってください。
 
Step4 G3キーボードの固定
 

変換コネクターの作成とリソースの書き換えに成功したら、G3キーボードを固定します。
G3キーボードはPB500のキーボードに比べると薄いのと取り付けネジがないのでPB500のキーボードを加工してG3キーボード取り付け用のベースを作ります。
まずPB500のキーボードのキートップをすべてはずします、キーをはずしたら突起物をすべてニッパーなどで取り去ります、あとはやすりをかけて平らにします。
つづいて写真のようにコネクターがあたる位置を切り取ります、あとは両面テープで G3キーボードを張り付けて出来上がりです。G3 (1998)にはさらに 1mm厚ぐらいのゴムを挟むと 丁度よかったです。
 
※両面テープでの接着は意外と強力です、間違えてつけてもやり直しできなくなる場合もあるので、接着する範囲は少な目にしたほうが安心です。
(無理にはがすとキーボードが壊れます)
 
 
おまけ 他機種の解析結果
 
PowerBook Duo キーボードの解析(日本語ASCII)
PowerBook5300 キーボードの解析(JIS)
PowerBook2400 キーボードの解析(JIS)
(5300と2400はピンアサイン、キーマトリックスともに共通なので
サイズは異なりますが差し替えても動作します)
 
 
※この改造にあたって、PHENiXメンバーのみなさんにいろいろご支援いただきました。
解析用のキーボードを貸していただいたうぽさん、take 0さん、Toyokiさん、ありがとうございました。
※おまけ分の解析は、うちの奥様がやってくれました、ありがとう
PowerBookNewsで紹介して頂きました。(01/04/09)
※ToyokiさんPHENiXでの援護射撃、どうもです。
 
PB500以外の機種にこの改造を応用して公開する場合には事前にご連絡ください。

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