Attic or Garret

PWM制御ファンコントローラ 製作レポート


ファンコントローラ
パソコンの冷却対策と静音対策を考えてファンコントローラを作ってみました。 PIC(12F683)を使ってPWM制御する簡単なものです。温度制御も行いません、 検索すれば沢山の製作例があるので、今回は小さく作ることを目的としました。
プログラムはmikroBasicを使っています、作るといってもライブラリを使っているので メインループは数行と簡単です。
PWM制御はPIC(12F683)に標準で実装されているのでこれを使います。 原理的には、スイッチのON/OFFを高速で繰り返してモーターの回転数を落とすといった感じです(ざっくりですが)

実際に作って動作していますが、表記ミスなどもあるかもしれません、問題にお気づきになられたら、ご指摘いただけると助かります。
回路
コントロールICに8ピンで入手しやすいPIC12F683を使いました。端子は電源供給、PWM制御用のCCP1、ADコンバータのAN0しか使いません PICの電源供給にはファン用の12Vから三端子レギュレータを使って5Vを作りました。 ファンの回転数は10KΩの半固定抵抗で設定します。 小さく作りたかったのでパスコンなどは省略しています。 FETも小型のTND012NM(FETスイッチIC)で代用しました。入手できない場合は2SK2232などをお使いください。
 
回路図はこちら→ ファンコントローラ回路図
 
回路図作成には水魚堂オンラインさんの Bsch を利用させて頂きました。

プリント基板
配線量は少ないのでユニバーサル基板を使って作っても良いのですが、 いくつかまとめて作りたかったので感光基板を使ってエッチングして基板を作りました。
 
パターンデータはこちら→ ファンコントローラ パターンデータ
※ 写真後に改良したので、データと異なります。
 
プリントパターンの作成には高戸谷 隆さんの PCBE を利用させて頂きました。

プログラム
プログラム作成はmikroBasic 7.0.0.2を使いました。 この程度のサイズのプログラムならば、フリーで使えます。
メインプログラムの部分は以下のようになります。 PWM周波数は12KHzで固定です、変更の必要がある場合はここの数値を変えてビルドし直して下さい。 PWM周波数とコントロールするファンの組み合わせによっては高周波ノイズが出たり、回転しなかったりします。
'===============================================================================
' メインプログラム
'===============================================================================
main:

    ' PICモジュールの初期化をCALL
    init()
    
    Pwm_Init(12000)  ' PWMモジュールを初期化及びPWM周波数を 12kHzに設定
    Pwm_Start        ' PWM開始

    ' メインループ
    while( TRUE )
        ' 回転数設定ボリュームからのA/Dコンバーター入力 (10Bitから8Bitに縮小)
        ' デューティーレートを変更
        Pwm_Change_Duty(ADC_Read(VOLUME_AN) div 4)
    
        ' 0.1秒間ウエィト
        Delay_ms(100)
    wend

end.
プログラム(Hexデータ含む)はこちら→ ファンコントローラ プログラム

DELL OptiPlex GX520対応版 2011/09/27
DELLのパソコンOptiPlex GX520はBTXタイプのケースを採用していて、 CPU冷却ファンはマザーボードの温度制御に従って回転数が変化します。 ところが、温度制御が甘いのかCPU冷却ファンが低速で回転し冷却不足の状態になります。 BIOSの設定でCPU冷却ファンのマネジメントを変更する方法もなく、 仕方なくハードで対処することにしました。
CPU冷却ファンは山洋電気のSAN ACE 80(9G0812P1F041) 4ピンのPWM制御(25KHz)タイプです。
基本の回路は3ピンタイプと同じですが、PWMの入力が5VなのでFETを省略しています。 また、高温状態でのマザーボードの緊急制御を優先するため、マザーボードからのPWM信号を常に監視して、 半固定抵抗の設定と比較した上でDuty比を決定します。
 

基板

OptiPlex GX520 セット状態

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